(1907年4月17日、東京朝日新聞)
東京電燈・東京電力(旧)・中央電力の三社合併について、おおむね次の条件で仮契約が成立した。
・東京電力は、資本株12万株と現金130万円、さらに同社の全財産を東京電燈に引き渡す。
・中央電力は、資本株に対する払込証拠金8万円を東京電燈に引き渡す。
・東京電燈は新たに12万株を発行し、そのうち4万8千株を東京電力に、3千株を中央電力に割り当てる。
・新株12万株のうち、前項の合計5万1千株を差し引いた残り6万9千株は、東京電燈の既存株36万株と、東京電力・中央電力に割り当てられる5万1千株、合計41万株に対して特別に割り当てる。
⚫︎ 電力事業の黎明期と競争
明治後期、日本では電灯・動力需要の急増に伴い、電力会社が乱立しました。
とくに東京では、東京電燈が先行企業として市場を握っていましたが、新興の東京電力(旧)や中央電力などが参入し、激しい競争が生じていました。
⚫︎ 合併の狙い
この合併の本質は「競争の整理と規模の拡大」です。
- 設備投資(発電所・送電網)が巨額
- 電力供給はネットワーク産業(重複投資が非効率)
- 価格競争による収益悪化
こうした事情から、企業統合による効率化が強く求められました。
また当時は、まだ国家による電力統制はなく、民間主導で「事実上の地域独占」を形成していく段階でした。
⚫︎ 後の電力再編への伏線
このような合併は後に進む電力業界の再編、さらに戦時期の統合(日本発送電)や戦後の電力会社再編へとつながる重要な一歩でした。
⚫︎ まとめ
- 1907年、東京の主要電力会社3社が合併で合意
- 東京電燈が中心となり、他2社の資産を吸収
- 新株発行によって出資比率を調整
- 背景には激しい競争と設備投資負担の増大

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